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ア行
アスコットタイ
19世紀中ごろ、バークシャー州アスコットヒースの競馬場に集まる貴族たちがモーニングコートやフロックコートにこのタイを合わせた礼装で出席していた事から、一般にも流行するようになったと言われています。
日本では「蝉(せみ)型タイ」という呼び名もありますね。
元々は昼間の礼装で結んでピンで留めるのが一般的でしたが、スカーフのように巻くタイプも、アスコットタイとして浸透してきました。そのほか、マフラー型、フック型、二又のものなど様々なものに派生し、広く親しまれている礼装小物です。
アスコットタイの名前の由来は、ご存知の方も多いと思いますが、英国、アスコット・ヒースの丘にある、英国王室所有の競馬場の名前ですよね。
日本の競馬場が楕円形ばかりなのに対し、アスコット競馬場は、三角形で1周3000m(東京競馬場は約2000m)という大変立派な競馬場です。
このアスコット競馬場には、3つの区画があるそうですが、さすが本場というべきか、開催される行事ごとにドレスコードが決まっています。
【ロイヤル・アスコット開催】
ロイヤル・エンクロージャー(エンクロージャーは構内という意味です)に入場される場合は、以下のようなドレスコードになっています。
女性はフォーマルドレスと頭が隠れる帽子を着用すること。
パンツスーツでも構わないそうですが、上下が同じ素材であることが条件だそうです。
男性は、黒またはグレーのモーニングとシルクハットを着用してください。(帽子だけで10万円以上かける方も珍しくないそうです・・・)
男性は、なんと軍服でも良いそうですよ。
ドレスコードに抵触する場合、ロイヤル・エンクロージャーから退場させられますのでご注意を!
【グランドスタンド・ロイヤル・ミーティング開催】
伝統的行事のため、最高の装いが必要になります。男性はジャケットにネクタイまたはスーツの着用。女性はパンツスーツでも良いそうです。
ジーンズやショートパンツ、トレーナーなどのカジュアルでの入場はできません。
【ロイヤル・ミーティング開催のプライベート・ボックス】
レースコースを一望できる特等席で、ほとんどの開催日に借りることができるボックス席ですが、ロイヤル・ミーティング開催中はロイヤル・エンクロージャーのドレスコードを守る必要があります。
特に、会員でない方がボックス席を利用する場合は、男性はモーニング、ジャケットとネクタイ、またはスーツを着用しているようです。
女性の帽子は自由なようですが、ほとんどの方が帽子を着用しているようです。
こちらもカジュアルでは入場できません。
【シルバーリング】
手頃な値段で利用することができる座席で、開催内容によっては、パドック見学もできるようです。こちらには、ドレスコードは特にないようです。
【グランドスタンド】
グランドスタンドでは、ジーンズなどのカジュアルでも良いそうですが、破れたジーンズなどはNGですよね。それに、袖のないシャツ(タンクトップなど)も避けて下さいね。
最近では、競馬ファンなど、日本人観光客も、多くロイヤルアスコットを訪れる事があるそうですが、「日本の競馬場とは違う」という先入観が先走しるあまり、女性は気合を入れすぎて浮いてしまったり、男性は昼なのに燕尾服を着てしまった・・・・なんて失敗談も聞くことがありますので、もし、みなさんが観光でロイヤルアスコットに行かれる際は、くれぐれもご注意下さいね。
■綾織(あやおり)
生地の織り方、タテ糸、ヨコ糸の2本ずつの浮き沈みを、ずらして織る手法です。また、生地の目が斜めになっているものの織り方の総称として使われる場合もあり、表面がやわらかく肌触りがよいのが特長です。
ウィングカラー
フォーマルシャツにみられる襟の形。前に折れた立ち襟のデザインのことで、鳥の羽のようであることからその名前がつきました。モーニングコートにはヒダのないプレーンなもの、タキシードにはヒダのあるプリーツシャツが用いられ、新郎用では羽の幅が広いワイドウィングと呼ばれるシャツを着用することがあります。
燕尾服(えんびふく)
背中の裾が燕の尾のような形であることから日本では古くからこの名で呼ばれています。テイルコートやイブニングコートと呼ばれ、その名の通り夜の正礼装。
現在ではノーベル賞の授賞式、日本では叙勲に際し天皇陛下から親授を受ける場合の国家式典など、着用するシーンが減ってきていますが、社交ダンス用や指揮者用の装いとしても用いられます。
ドレスコードでは「ホワイトタイ」として指定される装いです。
エナメルシューズ
光沢感の強いエナメル革でつくられた靴の総称。フォーマルウェアではタキシード着用の際に履くオペラパンプスが有名。電気が普及する以前、夜の暗い室内でも足元がわかりやすくしたという説や、女性のドレスの裾を靴墨で汚さないために開発されたといわれています。
オペラパンプス
紳士の夜の正装に用いられる靴。黒のエナメルかカーフスキンを使用し、甲の部分が広く開けられ、リボンが付いているのが一番の特長です。燕尾服、タキシード着用の際に使用します。
カ行
ガーメントバッグ
スーツやジャケットを収納・搬送するためのバッグ。
ハンガーが備え付けられているものが多く、旅行や出張などの長距離移動にも向き、シワを防ぐように工夫されています。
カシミヤ(カシミア)
インド北西部カシミール地方の山羊毛、またこれを原料とした織物。
このうぶ毛を使ったショールなどがシルクロードを経て西洋に運ばれて貴顕淑女に愛用され、その山羊の名にちなんでカシミヤという名が広まったといわれております。
しなやかで軽く,独特の上品な光沢をもつカシミヤは「繊維の宝石」とも呼ばれますが、1頭のカシミヤ山羊から採れるうぶ毛はわずかに150g、セーター1枚編むのに約4頭ぶん、コートになると約30頭分もの原毛が必要になります。
羊毛と生産量を比べてみると、カシミヤは羊毛の1/800しかありません。
カフス(カフリンクス)
日本ではカフスの名が広く使われています。ドレスシャツの袖を止めるボタンのことで、最近ではスナップ型や紐をかけて止めるものもあります。
金属や宝石などで装飾されているものが多く、フォーマルではシーンや服装により、オニキスやパール、白・黒蝶貝などから選びます。
カマーバンド
タキシードを着用するとき、腹部に巻くベルト状のもの。ヒダは上向きにつけるのがルール。
これはヒダをポケット代わりにし、オペラ鑑賞の際にチケットを入れたり、カジノでチップやコインを入れる為に使われていた事に由来しますが、現在では、ポケットよりもデザインの意味合いが強いようです。
もし、船上クルーズや海外のホテルなどで、ドレスコードのあるカジノで遊ばれる機会には、この事を頭の隅に留めて置いていただければ、本来のカマーバンドの使用方法を知っているというのは中々クールかもしれません。
カマーバンドの原形は、ラクダともに砂漠を行きかうキャラバン商隊が腰に巻いた帯状の布だと言われています。
当時の商人達は腰に巻いたこの布の中に貴重品を入れていましたと言いますから、カマーバンドがチケットやコイン入れに使われていたのもうなづけますね。
カマーの語源は、現在のパキスタンなどで使われるウルドゥー語で「腰」を意味する「kammer」だそうです。
それがシルクロードを渡り、中近東~東欧諸国の民族衣装となっていきました。
確かに子供の頃によく見たアラビアのおとぎ話などでは、布をお腹に巻いている絵を見た記憶があります。
この布がカマーバンドに進化するのは19世紀の後半。
イギリス領だったインドに駐留中の将校たちは、暑いインドの気候に耐えかね、インド人が使用していた幅の広い帯を夜会用に着用する白のベスト代用品として着用したのがフォーマルウェアとしての起源になるようです。
これが、現在の「cummerbund」として定着していきました。
不思議なのですが、カマーバンドのバンドは一般的に「帯」や「ひも」を指す単語「band」ではないのです。
カマーバンド着用の場合は、ベルトは使用せず、サスペンダーを使用します。
ベルトの上からカマーバンドを着けるとモコモコしてみっともないですものね。
サスペンダーによってウエストをバランス良くスッキリと見せる事ができます!
ジャケットのボタンをかけ、直立した状態で、ジャケットの襟の合わせ目から、カマーバンドが少し覗くぐらいが理想的です。
カラーセパレーテッドシャツ
クレリックシャツの別称。
クレリックシャツ(Cleric shirt)とは、ドレスシャツの中でも、衿とカフス部分を白無地にし、身頃に色柄や色無地を使ったシャツの事です。
語源は、牧師(cleric=聖職者)が着ていたシャツに似ていることからきていますが、欧米ではこの呼び方は通じません。
クレリックシャツとは和製英語で、欧米では「カラーセパレーテッドシャツ」「ホワイトカラードシャツ」と呼ぶのが一般的です。
白にブルー、白にピンクなどの身頃との色の切り替えにより、顔立ちがはっきりと見えますし、清潔感も演出できます。
1920年代にロンドンの紳士達の間で流行し、日本では1960年代、モッズルックのアイテムのひとつとして流行しました。
アメリカでは20年前、クライスラー社の会長に就任し、リー・アイアコッカが出演した自社のCMがヒットして経営を建て直し、一躍ビジネス界のヒーローとなった際、そのときに着用していたのがクレリックシャツで、その見事な立ち直らせ方「アイアコッカの奇跡」にあやかり、アメリカのビシネスマンの間でクレリックシャツが大流行し、日本でもその人気が復活しました。
1985年、自叙伝『アイアコッカ』が日本でも年間2位の大ベストセラーになってますので、記憶に留めていらっしゃる方もおられるのではないでしょうか?
そんな歴史を持つ、クールビズの象徴のように扱われたクレリックシャツですが、決して夏だけのアイテムではありません。
クロスタイ
フォーマル用のネクタイの一種。リボンを襟元で交差させ、真ん中をタイピンで留めるネクタイ。
起源は、手結びの蝶ネクタイの結び途中や解きかけが始まりとされていますので、正式なドレスコードが設けられているシーンでは不適格なので注意が必要です。
セミフォーマルやカジュアルのドレスコードでは着用いただけます。
結婚式ではお色直しの小物として人気があります。
香水
香水(Perfume)の語源はラテン語の「煙によって立ち昇る」という(Per Fumum)といわれています。
天に昇るということから、神聖で神秘的であり悪を排除し、害を寄せつけないものと信じられていました。
その歴史は古く、古代エジプトにまでさかのぼり、かのクレオパトラは常に香りを欠かさず、人々を魅了していたと言われています。
欧米では体臭を消すことが目的で一般的でしたが、体臭が少ない日本では元々なじみのないものでしたが、日本ではお香を焚いて香りを身に付ける習慣が平安貴族の間では日常でしたので、香りという面では日本人にもなじみ深いといえますね。
自分に合う香水を見つけた人は、継続して使うことが多いので、人気の出た香水がその後、定番として愛される傾向にあるようです。
つける場所によって香水の香り方も違ってきます。
手首の内側、うなじ、ひじの内側は自分でも長く香りを楽しむことができ、太ももの内側やひざの裏、足首などにはほんのりと香るようにつけるのも素敵ですね。
コールパンツ
グレー地に縞模様の入ったスラックスのこと。昼の礼装用になります。
モーニングコートやディレクターズスーツ着用の際に合わせます。
フォーマルスーツのスラックスをコールパンツに替え、グレーのベストを着用すればディレクターズスーツとしてご使用いただけます。
サ行
サイドベンツ(サイドベント)
スーツのジャケットの背中に入ったスリットの事です。
サイドベンツは騎士が鞍上でサーベルを抜きやすいように設けられたものが始まりだと言われています。
サイドベンツのことを日本では「剣吊り」と呼ぶのも、この名残かもしれませんね。
ポケットに手を入れた時も裾が広がらず、立ち姿も様になるのがサイドベント。
数珠
その起源には様々な説がありますが、お釈迦様が、人間の百八の煩悩を断ち切るために百八の珠をつくり、繰り返し念じて、数えれば仏様のご加護により、幸福がそなわると示したとされています。
数珠は、座っているときは左手首にかけ、歩くときは左手に持ち、礼拝の時は親玉を中指にかけます。
片手用のときは合掌した八指にかけます。
数珠は、糸の直し、房の交換、玉の修理や交換などができ、親から子へと代々受け継いでいくものですから、大切にお子様へと伝えられるような数珠を、ひとつはお手にしておいていただきたいものです。
ショールカラー
タキシードなどの襟に用いられるデザイン、日本ではヘチマ襟と呼ばれ、一枚の曲線で襟を構成しています。
シングルカフ
一般的にシャツの袖の形状を示します。
シングルカフは袖に折り返しがない袖のことをいいます。
スタッズ
スタッズボタンとも呼ばれます。前立てのボタンのないシャツに取り外しのできる装飾性のある飾りボタン。
タキシードのシャツなどに見られます。
側章
サイドストライプとも呼ばれ、スラックスの脇の縫い目に沿ってつけられたテープの事です。主に黒色が用いられます。
両端から挟み込んで縫い付けたものと、上からリボン上の生地を縫い付けるタイプなどがあります。
通常、燕尾服のパンツは2本、タキシードには1本つけられています。
タ行
タキシード
夜会服とも呼ばれる夜の礼装です。
元々は準礼装とされますが、最近では正礼装として認められつつあります。
様々な襟の形がありますが、襟の部分に光沢のある別布(拝絹)を貼ってあるのが特長です。
タキシードのルーツとして一番有名なのは、1876年、エドワード7世がエジプト滞在中に考案したディナージャケットというものですね。
ですが、これより数年前、1870年ごろのフランスやドイツのカジノに集う紳士の間で、丈が短いショールカラーの喫煙用ジャケットを取り入れた、尾のないイブニングジャケットが流行していたようです。
この頃、まだタキシードという名前はありません。
フランスでは今でも一般的な呼び名の「ラ・スモーキング」と呼ばれていたようです。
その頃、カジノによく出入りしていた、ギャンブル大好きで有名だった当時の英国皇太子のエドワード7世が、その喫煙ジャケットに注目したようです。
そして英国に持ち帰り愛用しはじめたことで、ディナージャケットの名が広まりました。
英国ではいまだ「ディナー」の名で親しまれる由縁でしょうか。
では、タキシードはいつから呼ばれるようになったのか?
夜の準礼服をタキシードと呼ぶようになったのは、
アメリカでタバコ王として有名なロリラード一家が別荘地として開発した、ニューヨーク北部のタキシードパークの名にちなんでいます。
実はタキシードとはアメリカ先住民族の言葉で「熊のすみ家」という意味なのだそうです。
そのロリラード家が、タキシードパークに開設した会員制のクラブのオープニングパーティーでの事、
出席者が皆、燕尾服の中、ロリラードは英国でみたエドワード7世の白いジャケットをヒントにしたとされる、真紅のジャケットで登場したというのです。
当時の「夜会には燕尾服」という常識を無視した型破りな行動で周囲を驚かせたものの、現在では夜間礼装として広く認知されているのですから不思議ですね。
よく辞書などで、「ニューヨーク州のタキシード公園にあったクラブの会員の制服」と紹介されていますが、「タキシードパークという地名にあったクラブの会員の制服」と訳すのが正しいようです。
タブカラー
シャツの襟の内側にタブ両襟を結ぶようにとめるタブがついていることからこの呼び名があります。
首の動作によるネクタイのずれが少ないことや、ネクタイの結び目を浮かせて立体感を与えることができるなどの利点があります。
ダブルカフ
シャツの袖の一種。袖部分が長く、折り返して二重になり、それをカフスで留めるタイプ。
チーフ(ポケットチーフ)
スーツの胸ポケットに挿すハンカチ。ポケットハンカチーフを略した表現で、ポケットチーフともいう。
chiefはラテン語の「頭」を意味するcaput から派生しました。
現在のようなポケットに入るような大きさになったのはルネサンスになってからで、イタリアのベニスの貴族のある女性が考案したと言われています。
これがヨーロッパ中の貴族の間に広まり、ドレスアップアイテムとして普及していきました。
ツイール(ツイード)
綾織物を意味するツイル(Twil)のスコットランド語形ツイール(Tweel)の誤読に由来する言葉。
英国スコットランドおよびアイルランドを主産地とする。紡毛織物の総称。
厚手のざっくりした織物のことも最近ではこう呼ばれます。
ディレクターズスーツ
ディレクターズスーツは、現在、昼の準礼装として注目されています。
正礼装のモーニングコートのしっぽが取れて、より簡易的なディレクターズスーツのルックスができたと考えて頂くとその役割もおのずとおわかりいただけるかと思います。
元々は第二次大戦前に、欧米で流行した重役の執務服のダブルのダークスーツのようです。
管理者・指導者などの意味から、社会的地位のある人が着用する物として「ディレクター」と名付けられたようです。
日本のディレクターズスーツは、1990年代始めに、ブラックスーツ(略礼服)の上着とモーニングのコールパンツを組合わせて、商品化されたものです。
□慶事の場合□
【 結婚式で主賓の立場の方や、お客さまをお迎えする立場にある親族の方が着用します】
■弔事の場合■
【葬儀・告別式・法要などで、喪主の方が着用します。】
なお、ディレクターズスーツは夕方5時ごろまでの礼装ですので、日没後はくれぐれもご着用になられませんように。
ドレスコード
フォーマルシーンやパーティーなどで、主催者が参加者に服装の規定を設けるもの。
アクセサリーや色使いなど、ワンポイントで指定するものから、装い全体を指定するものまで様々。
主なドレスコード
【ホワイトタイ】
男性/燕尾服
女性/ローブデコルテ、カクテルドレス、イブニングドレス、和服など。
【ブラックタイ】
男性/タキシード
女性/カクテルドレス、イブニングドレス、和服など。
【フォーマル】
男性/ダークスーツ、タキシードなど。
女性/ドレッシーなスーツ、カクテルドレス、イブニングドレス、和服など。
【インフォーマル】
男性/スーツ、ジャケットなどにネクタイ。
女性/ワンピースやブラウス、スカートなど。
【カジュアル】
男性/襟付きのシャツ、スラックスなど。
女性/ブラウス、スカートなど。
ナ行
ナロータイ
細身のネクタイの事。
従来のネクタイの大剣がが10cm程度の太さに対し、最も幅の広い部分で6cm程度のものが主流。
スーツのジャケットの背中に入ったスリットの事です。
フォーマルスーツ、タキシードなどの多くはノーベントを採用し、ベントのないものほど、フォーマル度が高くなるとされています。
後姿が美しいのがノーベントの特長ですが、長時間の着席などでは背中に横ジワが入るのが難点です。
ノッチカラー
ノッチ(notch)はスーツの襟をV字あるいはU字形の切り込みやくぼみという意味で、襟の部分に、その切り欠き(きりかき)をほどこしたデザインのことです
ネクタイ
その起源は、古代ローマ帝国時代に、ローマ兵士たちが寒さをしのぐために首に巻いた羊毛の布、フォカレ(focale)だと言われています。
フォカレは喉の保護としても使われていた為、お守り的な要素が強かったようです。
現在の形の直接の起源は1656年、フランスの国王・ルイ14世が、ルイ13世を守るために雇用したクロアチアのクロアット連隊の兵士たちが、首に巻いていた鮮やかな布がだという説が有名なようです。
この布は、兵士達の家族や恋人達が、身近に使っていた布に刃傷除けのお守りを縫い付けて持たせたものだと言われています。
もしかしたら、パーティーシーンなどで使うチーフを、同伴する女性のドレスの共生地や余り布にするという現代ではファッショナブルなこのコーディネートも、クラヴァットが元々、恋人達の贈ったお守りだった事に由来するのかもしれませんね。
そして、クラヴァット興味を持ったルイ14世が、同じようなものを作らせたので、クロアチアのクロアット(croate)連隊の軽騎兵にちなんで、クラヴァット(cravate)と呼ばれるようになりました。
このため、フランスでは、現在でもネクタイはクラヴァットと呼ぶのが一般的ですが、
ポルトガルでも、クラヴァータ(gravata)
イタリアでは、クラヴァッタ(cravatta)
ドイツでは、クラヴァッテ(krawatte)
といように、その名残は強く、クロアチアの人々には、世界のネクタイのルーツが母国にあることを誇りに思っている人も少なくないようです。
ハ行
バイアス(バイヤス)
対角線に沿って斜めに生地を裁断すること。
【バイアスを用いた身近なアイテム】
ネクタイの両端を両手で広げてひっぱってください。中心の部分がクルッとよじれるのはよくありません。
これは芯地や縫製が悪いか、正しいネクタイ生地の裁断である45゜バイヤス(伸びてしめやすくするため)が狂っているためです。
この種のものは、締めた結び目が、いくら直しても右か左へ曲がってしまいます。
生地が薄いのをカバーするために、裏に糊加工などしているネクタイがあります。
こんなネクタイはギュッと握ってみると、小ジワができてなかなか元に戻らないのですぐわかります。
ピークドラペル(ピークドカラー)
ジャケットの襟のデザインの一つ。剣襟などとも呼ばれます。
下襟の角度を上にあげ、上襟よりも外に突き出たデザインで、タキシードなどのフォーマルウェアに良く使われています。
人気がある襟のひとつです。
ピケ織
生地の表面に畝があらわれた二重織りの生地のことです。
丈夫なことが特長ですが、光の加減による風合いも人気のひとつです。
ピンホールシャツ(ピンホールカラー)
ピンで留めるための穴が両襟に開けられたシャツ。
ネクタイの下にピンが通るため、結び目が浮き上がり、立体感を出す利点があります。
フライ・フロント(Fly front)
比翼(ひよく)仕立てとも言います。
シャツやコートなどの前立てのボタンを隠しボタンにするためにフロントを二重合わせにした型。
鳥が翼を休める形に似ているためにこの呼び名があります。
コートのほか、フォーマルのシャツにも用いられています。
ブラックスーツ
略礼服として、広く着用されるスーツの総称。
厳密にはフォーマルスーツ、ダークスーツと区別されることもありますが、一般的には同じくくりにされることが多いようです。
フォーマルシーンで着用する際はスラックスの裾は全てシングルで仕上げます。
ブラックタイ
フォーマルシーンで参加者にタキシード着用を促すドレスコード。
「ブラックタイ」指定の場にタキシード以外で出席することは無礼にあたります。
タキシードに、プリーツの入ったウィングカラーシャツ、黒い蝶ネクタイ、カマーバンド、靴はオペラパンプスかエナメルシューズを合わせるのが基本です。
燕尾服着用のドレスコード「ホワイトタイ」の次に格式が高いとされます。
フロックコート
男性の昼間用礼服。 現在はモーニング-コートの方が多く用いられる事がありますが、新郎用の衣装として根強い人気があります。
フロックコートは、16~17世紀に仕事着から昼間の礼服に発展したといわれています。
日本では明治から大正にかけて隆盛を極めていたようで、この頃にフロックコートを愛用した有名人で、今も僕たちが知るところでは夏目漱石などが浮かぶかと思います。
裾の長さの違いでロングタキシードと称されることもあります。
モーニングコートもフロックコートの前裾を切り落として生まれたとされています。
ペイズリー
勾玉(まがたま)風の模様を中心に唐草、花などを配した模様のことで、スコットランドのペーズリーで始めて機械編みされた柄です。
元々はインドのカシミール地方の民俗柄でした。
ベスト(vest)
直着(ちょくぎ)がなまった説、ちゃんちゃんこが略された説、ジャケットを意味する、オランダ語の「ジャック」がなまった説他にもいくつかあるようです。
ベスト自体の起源は、中世ヨーロッパで裾が長めの袖無しジャケットで、コートの下に何枚も重ね着される形で普及していきましたが、時代の流れに伴い、徐々に短くなり、今あるベストの形になりました。
このベスト(ウエストコート)を最初に身につけたのは、17世紀、イギリスのチャールズ2世と言われていますが、この時には、着丈が膝まで達していたというから驚きです。
しかし、それより以前に海賊が「ジレ」というベストの原型のような衣服を身につけていた記録があり、こちらの方が、より今のベストに近いようです。
ベント
スーツのジャケットの背中に入ったスリットの事です。
元々は抜け口や通気孔という意味をもつベント(vent)ですが、ventでベンツとも読み、こちらの場合はそのまま「服の背・両脇などの切りあき」という意味になります。
サイドベンツは騎士が鞍上でサーベルを抜きやすいように設けられたものが始まりだと言われています。
サイドベンツのことを日本では「剣吊り」と呼ぶのも、この名残かもしれませんね。
ポケットに手を入れた時も裾が広がらず、立ち姿も様になるのがサイドベント。
サイドベンツに対して、背中の中央で切りあけられているものを、「センターベント」と呼びます。
最もオーソドックスな切りあきである「センターベント」は、貴族が乗馬をする際に、ジャケットの裾まわりが突っ張らないようにした。
あるいは、鞍にまたがる際に、裾を下敷きにしないように入れた切れ目の名残と言われています。
そのため「センターベント」は「馬乗り」とも呼ばれます。
フォーマルスーツでは、ベントのないもの「ノーベント」がほとんどで、その方がフォーマル度も高くなりますが、サイドベンツのフォーマルスーツもあります。
ポケットチーフ
スーツの胸ポケットに挿すハンカチ。ポケットハンカチーフを略した表現で、ポケットチーフともいう。
chiefはラテン語の「頭」を意味するcaput から派生しました。
現在のようなポケットに入るような大きさになったのはルネサンスになってからで、イタリアのベニスの貴族のある女性が考案したと言われています。
これがヨーロッパ中の貴族の間に広まり、ドレスアップアイテムとして普及していきました。
マ行
モーニングコート
昼間の正第一装として、結婚式や告別式などのホスト・主賓の装いとして着用されます。
欧米ではカットアウェイと呼ばれますが、フロックコートの前裾を丸く切り落としたことから由来します。
アクセサリー小物は、フロックコート(新郎スーツ)を受け継がれています。
スラックスは縞柄のコールパンツを着用するのが通例です。
黒のベストに白べりをつけると慶事、はずすと弔事というのは日本独特の着こなしです。
モーニングネクタイ
黒白の縞模様のネクタイ。
モーニングコートに着用することからこの名前が使われますが、慶事ではディレクターズスーツやフォーマルスーツでもお使いいただけます。
ラ行
ラペル
ジャケットの襟のこと。
最近では襟が細いナローラペルというスーツが若年層を中心に流行しています。
多くのジャケットはフラワーホールと呼ばれる穴があり、元々は軍服の一番上のボタンの名残といわれています。
その名の通り、花を挿すための穴で結婚式では新郎が新婦のブーケから一輪ぬき、挿すことが多い。
ラペルピンと呼ばれるアクセサリーで装飾することも増えています。
ラペルピン
ジャケットのラペル(襟)に飾るアクセサリーの事。
王冠や十字架、百合の紋章などヨーロッパ調のデザインが人気ですが、最近では動物や乗り物など様々なデザインのものが増え、おしゃれを楽しむ人には欠かせないアイテムとなっています。





